Rapidusの事業と技術
Rapidusの事業内容
- 常にグローバルな視点に立ち、ダイバーシティを推進する
- 組織の壁をなくし、絶えずイノベーションに挑戦することにより世界一のサイクルタイム短縮サービスを提供する
- 世界最高水準の設計会社、設備メーカー、材料メーカーと協調し、新たなビジネススキームを構築する
という経営方針のもと、半導体素子、集積回路等の電子部品の研究、開発、設計、製造及び販売を行う半導体製造メーカーです。 以下のソリューションを最大限活用し、最先端のロジック半導体の量産の実現に向け、開発を行っております。
課題解決のカギを握る最先端ロジック半導体の生産を可能にする Rapidusのコア技術
一方で、世界規模でデータ生成が急増し、エネルギー消費の増大が深刻な課題として浮かび上がっています。
半導体の設計支援と前工程・後工程を一貫して行う“RUMS”
現在の半導体業界は水平分業体制が進んでいます。
①ファブレスと呼ばれる自社で製造をせず、もっぱら半導体の開発・設計を行う業態、②ファウンドリと呼ばれるファブレスから委託を受け「前工程」と呼ばれるシリコン ウェーハに回路を形成するまでの工程を行う業態、そして、③「後工程」と呼ばれる回路が形成されたSiウェーハを半導体チップに切り出して、実際のIC・LSIとしてパッケージ化し出荷を行う業態の3つからなります。
この中でRapidusはファウンドリに分類されますが、新しいビジネスモデルを提供していきます。具体的には、設計支援と前工程・後工程を一貫して行うRUMS(Rapid and Unified Manufacturing Service)の構築を目指しています。
RUMSにより、顧客の要望に沿った2nm GAAプロセスを採用した最先端の専用チップやチップレットを、世界最速のサイクルタイムで顧客のもとに届けることを目標としています。
AIによる設計の最適化を支援する“Raads”と
製造と設計の相互最適化を図る"DMCO"
設計支援では、製造過程で得られる様々なデータをAIで解析(Raads:RapidusAI-Assisted Design Solutions)し、それをファブレスのお客様に共有することで設計の最適化をスピーディに行うことを目指します。
従来のDFM(Design for Manufacturing)に加え、MFD(Manufacturing For Design:設計のための製造)という概念を取り入れ、設計と製造を同時に最適化し、アジャイルな設計を可能にするDMCO(Design for Manufacturing and Co-Optimization)コンセプトを具現化していきます。
ウェーハプロセス(前工程)にセンサーとAIを活用し、製造工程で得られたシリコンビッグデータに基づく設計の効率化を図ります。Raadsは、Rapidusが開発する新しい設計支援ツールで、AI/機械学習ソフトウェアをベースにしています。Raadsの各種コンポーネントを活用することで、設計と製造の相互最適化を可能にし、設計期間の大幅な短縮を実現します。
前工程にはGAA、 後工程ではチップレットを独自開発
世界最速のサイクルタイムで顧客に価値を提供
前工程では、300mmウェーハを1枚ごとに処理する、枚葉プロセスを採用します。これにより設計支援のための大量のデータ収集が可能となり、このビックデータとAIを活用して設計にフィードバックすることで、短期間で大幅な歩留まりの向上が期待できます。また、枚葉プロセスは、専用多品種の生産にも柔軟に対応することが可能です。
さらに2nmプロセスでは、GAA(ゲートオールアラウンド)トランジスタ構造となり、最先端の高性能・低消費電力の専用AIチップが、短期間で顧客のもとに届けられることとなります。
この中でRapidusはファウンドリに分類されますが、新しいビジネスモデルを提供していきます。具体的には、設計支援と前工程・後工程を一貫して行うRUMS(Rapid and Unified Manufacturing Service)の構築を目指しています。
後工程では、半導体を構成する要素を個々に設計し、後から組み合わせて1つの製品にするチップレット技術を独自開発します。さらに前工程と後工程を統合したRUMSによって、世界最短のトータル・サイクルタイムの実現を目指します。
GAA(Gate-All-Around)
なぜ次世代のロジック半導体が求められているのか?
急速に進化するデジタル社会の中で、AI、自動運転、スマートシティ、ロボティクスといった分野への期待がますます高まっています。
一方で、世界規模でデータ生成が急増し、エネルギー消費の増大が深刻な課題として浮かび上がっています。
自動運転やAI、スマートシティ構想、ロボティクスなどに欠かせない
次世代半導体
最先端のロジック半導体は、デジタル技術の基盤となるもので、高度な集積回路(IC)内で複雑な論理操作を実行し、顔認証、計算、通信、各種センサーなど、デジタルデバイスやシステムの動作を制御します。
高性能、低消費電力、小型微細化などの要件を満たすために常に進化しており、デジタルエレクトロニクスや情報技術を革新し、私たちの日常生活や産業のさまざまな側面に大きな影響を与えています。
ビッグデータがAIを進化させ、AIがビッグデータを生み出す
飛躍的なデータ使用により
計算需要が激増、電力消費量も増大
AIの時代は、データの時代ともいわれています。昨今の生成AIの登場により、さまざまな新しいサービスが登場しています。
リアルタイムの自動翻訳ツールや画像生成、自動運転車から、身近にあるスマートスピーカーまで、文章や画像を簡単に生成できたり、リアルタイムで翻訳やAIとの会話が簡単にできるようになりました。
このAIの活用には、ビックデータによる学習とAIサービスそのものを行うために、膨大なデータと膨大な演算が必要となります。ビックデータがAIを進化させ、AIがビックデータを生み出すのです。
これにより計算需要が激増すると予測されており、2020年には47ゼタバイトであった世界のデータ・クリエーションは、2025年には175ゼタバイト、2030年には612ゼタバイト、2035年には2,000ゼタバイトを超えると予測されています。これに伴い、世界のデータセンターの電力消費量も現在の数倍へと増加すると考えられています。
ここで最大の課題となるのが、AI半導体の消費電力といわれています。
本格的なAI時代の到来により
これまで以上に生産スピードと専用多品種化が求められる半導体
消費電力の削減に寄与するのが、最先端の半導体製造プロセスへの移行です。
3nmプロセス世代のチップを2nmプロセス世代へと移行すると、同じチップの電力コストは1/4に削減できるのです。同時に、半導体の微細化はデバイスの性能を向上させます。
現在のAIサーバーには、GPUという大きなチップと、DRAMというメモリーが大量に積まれています。このため、後工程の3D化によっても、電力の削減が可能になると、考えられています。さらに専用チップ化も、電力効率を最大化する上で重要な要素です。
生成AIを活用したサービスは、現在、汎用半導体を使ってサービスが構築されていますが、消費電力の低減と高性能化を実現するため、製品・サービスごとにパーソナライズされた、専用化による多品種化が進むと考えられます。先端プロセスを採用した半導体の設計、開発、試験生産、量産、そして歩留まりの向上には多大な時間がかかってしまっているのが現状ですが、AIサービスの競争軸はスピードとされています。これまで以上に市場投入までのスピードの高速化が求められています。
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